おせち料理の起源は弥生時代にあると言われています。
当時の人々は神様に対し、作物の収穫を季節ごとに感謝し、生活の節目をつけていました。
感謝の際に神様に供えたものを「節供」(せっく)といい、供えたものを使って料理をし、次の季節の大漁・豊作を願い、恵みに感謝して食べた料理を「節供料理」といいます。この「節供料理」がおせち料理の始まりだそうです。
さらに、中国から節句の行事が伝わると、宮中において元旦や五節句行事の際に「節会」(せちえ)と言われる宴が催されるようになっていきます。節会にて神様への供え物や振舞われた料理は「御節供」(おせちく)と呼ばれ、後に省略されて「おせち」と言われるようになりました。
それから、江戸時代になると、庶民が宮中行事を生活に取り入れるようになり、おせち料理は全国に浸透していきました。この頃より、1年の節目で大切なお正月に食べる料理を、「おせち(御節)料理」と呼ぶようになったと言われています。