日本での漬物の初見は天平年間(729年~749年)の木簡に残されているウリの塩漬けの記録です。
その後、平安時代の『延喜式』に酢漬け、醤漬け、糟漬け、にらぎ(アオナ、セリ、タケノコなどを楡の樹の皮と塩で漬け込んだもの)、須須保利(アオナやカブなどを、塩、大豆、米で漬け込んだもの)、えずつみ(カブ、ショウガなどを荏胡麻の葉で包み、これを醤に漬け込んだもの)などが記載されています。
当時の漬物がいかに多彩で本格的なものであったかを知ることができ、古い伝統があることがわかります。したがって、日本の漬物はすでにこの平安時代までに完成していたとみてよいでしょう。