まず、お正月に飲む特別なお酒として、お屠蘇(おとそ)があります。お屠蘇は一般の日本酒とは異なり、生薬を配合したものに日本酒やみりんを漬け込んだ薬草酒のことを指します。このお酒はその年の邪気を祓い、一年の無病息災と長寿を願って飲まれるものとして親しまれてきました。
現代の日本では、このお屠蘇の代わりに甘酒を飲む風習が一般的に広まっています。諸説ありますが、古くから米農家が前年の収穫に感謝し、その年の豊作を願って、収穫したお米で作られた甘酒を神様にお供えするというのが始まりだといわれています。このようなことから、甘酒は縁起が良い飲み物として新年の神社などで振る舞われるようになりました。